2012年4月9日月曜日

ワタクシとPDA − 記憶力の悪さを誤魔化せ

自分の記憶力に問題があるかも知れないと気がついたのは、中学生の時だった。気がついたことは覚えているが、どう気がついたのか全く記憶にない。
一回ちゃんと覚えるとなかなか忘れないようなので、「覚える」という能力が問題なのだろう、「思い出す」ほうじゃなくて。
そういうわけで、サラリーマンをやってた80年代は手帳をいろいろ工夫した。電話帳とか、予定表とかが薄い帳面になっていて、それをホールダーに複数差し込んで使うタイプのを数年使ったと思う。そのうちバイブルサイズのシステム手帳が出て、もちろん飛びついた。ご多分にもれず何でもかんでも挟んでパンパンになったのをしばらく使っていたが、最終的に日程表、住所録とメモだけがあればいいことになり、TimeSystemサイズ(A5)に落ち着いた。
80年代後半には「電子手帳」が流行ったが、入力にあり得ない忍耐を要求されるのでスルーした。なんで世のおっさんたちはアレを嬉々として使ってたんだろう。
95年頃にHewlette Packard社から200LXというハンドヘルドが出て、一部の人間の間で盛り上がった。私にとってのすべての始まりはNewtonじゃなくてこれだ。
HP 200LX, HPのサイトより

当時の社長が2台買って、1台を私に貸与してくれた。「勉強していろいろ教えてくれ」との事だった。
これは内蔵されているPIMソフトウェアが秀逸で、ついに私も住所録・資料などのデータをコンピュータに入れて持ち運ぶことになった。蓋を開けて住所録などのボタンを押したら準備完了で、本当に重宝した。当時は公衆電話からNiftyやら日経Mixにアクセスして巡回し、地下鉄の中で読んだりしたものだ。 電池の持ちも良かったし、大変に気に入っていた。

そのうち、1996年くらいだったと思うが、米国ではPalmPilotというハンドヘルドが人気だという話を聞いた。インターネットで調べてみるとボタンが4つしかついてなく、特殊な入力方法で文字を入力するのだという。200LXはほぼ廃れた技術を使って最後に咲いた仇花みたいな物で、それに比べてPilotは大変に先進的に見えたのだった。その後、愛好者が日本語化にも成功したという話も聞いた。
さて、当時居た会社を辞めることになり、200LXを返却するか買い取るかどっちにする?という選択を迫られたわけだが、前述のとおり「もう200LXの時代じゃないな」という感じはしていたので買取は辞退することにした。
Palm Pilot, Wikipediaより

私は1997年の暮れ頃にPalmPilotを購入し、買うなり虜になった。詳しくは他の人のブログなりいっぱいあるので調べてもらうとして、この小さなコンピュータは本当に便利だった。便利だっただけじゃなくて使うのがとても楽しかった。LX200より小さいし、蓋を開ける手間もいらないし、素晴らしいソフトもいっぱいあった。
DigitalMovaが出てから専用のモデムも発売された。これで公衆電話を使わなくてもインターネットにつなげるようになり、その時期に機種をPalm3に変えた。電話機をNokiaの502iに変えると赤外線で通信できるようになりモデムがいらなくなった。2000年には機種をHandspringという会社のPrismに変え、アメリカに行った折にSoundsGoodという同機種用のMP3モジュールを購入した。これも楽しいおもちゃだった。
2001年にパプアニューギニアに来てからはPalmOneから出たZireを購入したが、公私共に外を動きまわることが無くなったせいか、あまり使わなくなっていった。だがやはりPIMの無い不便には時々大いに困ることがあり、2007年にTreo600という古い機種を購入。これは携帯電話と一体化したモデルだったが、肝心の電話の機能が怪しく(ノイズが乗る)だんだん使わなくなってしまい、現在に至っている。
しかし身の回りにちょっと調べたりメモしたりできるデバイスがないと、上記のような生活を送ってきた身としてはやりづらくてたまらない。そこで、Android機をいっちょ使ってみるかという気になったのである。最初なので高級機種買ってハズレだったら嫌なので、とりあえず安い機種を買って機種選択の判断基準を持とうと考えたのであった。で実際に購入したのはこちら

2ヶ月くらい使ってるけど、愛着わかないねえ。Palmに戻ったほうがいいんじゃないかと真剣に思ってるくらいだ。

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